今回は初の上級編!!
4本マレットの持ち方についてです。
マリンバを演奏していくうちに、4本マレットの演奏を見かけることがあると思います。
なんとなく見よう見まねで演奏してしまいがちなのですが、
実は正しい持ち方があります。
今回は、僕のグリップの方法でもある【トラディショナル・グリップ】にフォーカスして持ち方を徹底解説していきたいと思います。
4本マレット奏法の種類
一口に種類といっても今回紹介するのは、2種類のグリップに分類されます。
マレットをクロスさせて持つ【トラディショナル・グリップ】、【バートン・グリップ】。
そしてマレットをクロスさせずに演奏する【スティーブンス・グリップ】。
ノン・クロスグリップとも呼ばれます。
それでは、クロスグリップのトラディショナルグリップについて説明していきましょう♪
基本的には習っている先生と同じ持ち方というのが、(勉強の観点から)
=理想の持ち方となりますが、まだ決まっていないよ!!
という方はこの【トラディショナルグリップ】をオススメします♪
トラディショナル・グリップの持ち方
トラディショナル・グリップは日本国内のマリンバ奏者の4本奏法としては最も一般的な持ち方です。教えられる先生もたくさんいます。
ここでは伝統的な持ち方とか細かいことは置いておいて、単に持ち方の基本として押さえていきましょう♪
Step1.
まず!!4本のマレットをマリンバの上に並べてみる!!
まだ持っていないという方は、お箸なんかでも練習できますから一緒にやってみてください♪
Step2.
次に右手側の内側のマレット(右から2本目のマレット)を1番右側のマレットの上から6〜7合目あたりに重ねていきます↓
Step3.
先ほどと同様に今度は左側の2本のうち、内側のマレットを外側のマレットの上に乗せていきましょう。
Step4.
はい、これで持つ前の準備は完了です♪
ちょっと中央に寄せてみましたよ♪
左右にそれぞれ2本ずつになっていて、バッテンが作れていればO.K.
この時、左右それぞれのマレットの中心に接点がないと偏りが出てしまうので、
長さを揃えていきますねっ!↓
Step5.
では、右手から人差し指を立ててバッテンの上にズボッと差し込んでみましょう♪
Step6.
次は左手も。ズボッと差し込んだら親指を開いて、そのまま自然に持ち上げてみてください♪
Step7.
完成です!!(はやっ)ここから先は細かい注意ポイントです。
Step8.
それぞれの指のポジションもチェックしてみたいので、そのまま手を裏返しにして手のひらを覗いてみましょう♪
まず人差し指!マレットに挟まれるような形になるのですが、挟む位置は第一関節と第二関節の間!!ズボッといれ過ぎてしまった方は指の位置をバックしてください。
親指はしっかり写真でいう外側(表に返したときは内側に当たります)のマレットに触っておくようにしましょう♪
人間の指の中でも人差し指と親指は屈指の器用さを誇ります。これがマレットに触れていないと細かい動きが一切できなくなります。
この時、下の写真のようになるべくマレットを長く持つようにすること!!
のちの記事で解説していきますが、マレットの重みを最大限利用できるように基本の形として覚えておきましょう♪
Step9.
それぞれの指の働きについて説明します。(親指は意図的に離しています)
そもそも大切なのが、小指・薬指がしっかりマレット2本を握れているかどうか。
握力が非常に求められます。すっぽ抜けますからね(汗などをかくと特に)
小指薬指で握りこめるように下の写真のように手の中心から指の方にマレットの柄を近づけてください!(中指は添えるだけ。握りこむ必要なし)
Step10.
残った親指!!これが超重要!マレットの広さを変えるキーになってきます。
これ↓どうなっているかというと上の写真↑の右手外側のマレットの内側に、
無理やり親指を持ってきて親指を外側に向けて広げています。
これをすることによって、マレットの幅を変えることができます♪
マレットが安定するように親指の第一関節の上下で広げたマレットを固定するようにしましょう!
この時に薬指が離れてしまっていることに気づきましたか?
実はマックスに広げようとすると、どうしてもこの薬指が外れてしまいます。
小指がしっかりバッテンになっているところを押さえられないと、握りが緩んでマレットが外れてしまうので意識しておきましょう♪
裏返すとこんな感じ↓
Step11.
これを両手でハの字に構えて完成!?
ちょっと待って!!
マリンバの鍵盤の下にあるパイプ(共鳴管)に対して、中央の2本が低くなって当たっていなくなっていると思います↓
これを微調整しましょう♪
Step12.
ハの字の構えは変えずに、中央2本のマレットをバランスを見ながら伸ばしてあげると、マレットの先端のボールが横一列に綺麗に並びます。
これでやっと完成!!↓
トラディショナル・グリップを綺麗に持つことができました♪
まとめ
今回は写真を使っての解説となりましたが、いかがでしたか?
実は細かく持ち方を教わる前に弾き出してしまうことって多いと思うんです。
音大に入って急ピッチで独学練習して曲だけ先生に見てもらえるように頑張る学生なんていうのは、僕もたくさん見てきましたが、おススメできません!
必ず、後々テクニック上の問題が出てきたり、いうことを聞いてくれないなんて、自分の手を責める人も出てくるでしょう。
で!これ以外にも原因があります。
それぞれの先生が独学的に4本マレット奏法を捉えてオリジナルの持ち方として生徒に教えてしまう傾向があるからなんです。
(僕が音楽大学在学中に奏法を教えてくれた先生は1人だけ)
なので、今回の記事で基本はしっかり押さえてください。
マリンバはまだまだ若い楽器なので、それに対する奏法のシステムが確立されていないなんてことは国内で勉強する以上、ざらにあります。
個人的に研究するということもとても大切ですが、マリンバの構造にも目を向けて奏法の確立に努めていきたいものですね♪
次回は、他の持ち方と比較しながら、メリット・デメリットのお話もしていきたいと思います♪
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