タイトルの通り、頭ではわかっているけど実際にやってみると区別するのが難しい!!
重音と装飾音符の演奏上の注意についてをテーマに今回は解説していきたいと思います♪
重音と装飾音符
まずは、この二つの用語の解説をしていきたいと思います。
2つの音を演奏することは同じように見えるのですが、大きく違うのは演奏されるタイミングです。スピードとはまた少し違うので、解釈が混同しないように注意していきましょう♪
まずは楽譜で照らし合わせていきます。
重音
この楽譜のように重なり合っている音符が重音の表記です。
例題1.
重音:重なっている音のことですね。(ちなみに和音は3つ以上のハーモニーを指すのでここでは重音で統一していきます)
重音↔︎単音
こんなの知ってるよ!って方がほとんどだと思うのですが、
1ミリもずれることなく同時に2つの音を鳴らすことって、案外難しい。
しかも運動神経や運動能力に違いのある左右の手でこれを体現するということは、殊更難しいです。
よって以下のことは、物理的で基本的なことですが、絶対に守りましょう♪
- 演奏する際に右手左手の高さが揃っていることをまず目視する
- 左右どちらかに重心の偏りが出ていないかしっかり確かめる
- 演奏される2つの音の中心におへそがあるようにポジションを取る
装飾音符
こっちは知らないよ!とか初めて見る!なんて方もいるんじゃないでしょうか?
例題2.
普通の大きさの音符を人で例えた時に、アクセサリーのようにその人を着飾らせる働きをする音符です。
これが装飾音符です!!(言い切った)
楽典的に説明するとややこしいのでここはイメージで。
で、なんとなく演奏すべきタイミングがこの楽譜上から感覚的にわかると思うのですが、
普通に書かれている音符の少し前に演奏するように指示されています。
少しずれていることから同時に弾くわけではない!!
というタイミングに訴えかけるような記号です。
- 上記楽譜を演奏する場合には、装飾音符は左手で演奏すること(お互いの位置関係で臨機応変に考えましょう)
- 装飾音符に対して実音を演奏するときの音量バランスは1(装飾音符):2(実音)にすること
- 装飾音を演奏するタイミングはまず初めは考えずに、実音がリズム通りに演奏できることが前提と考えること
- 装飾音符の手順は、実音から逆算して決めること(2小節頭の2つ連なった装飾音符)
上記の注意の中でも特にお伝えしたいことは、最後の2つ連なった装飾音符の手順とタイミングについてです。
2小節目の頭に「レ・ラ」の重音がピッタリのタイミングで演奏したいので、
その一瞬前にこの装飾音符2つ「ド#ド」が入るタイミングは感覚的に入れてあげてください。スピード感のイメージは「速く」がキモです。
手順は右手から。
理由は考えてみてくださいね。まとめの項で答え合せをします♪
重音・装飾音符+テクニック
はい、ここで重音の場合のトレモロテクニックでどうしたら良いのか
悩む人が必ず出てくるんです。
でも落ち着いて考えてみましょう♪
重音は同時に弾くのに、重音のトレモロを同時で弾かない訳が無い!!
でも皆さんがなぜ悩むかわかりますよ!
トレモロは左右を交互に動かす動作のことだと、皆さんが理解しているからこその悩みなんです!!
ここですでに習得しているテクニックと新しい知識をブレンドして、
新しいテクニックを身につけましょう♪
トレモロ演奏方法 例題1.
楽譜の表記にするとこんな感じ↓
かなり細か目に書いてみましたが、イメージは伝わりましたか?
トレモロの最初に重音を同時に鳴らしてから、余韻としてウエーブを伝えるような実践テクニックです♪
ただし、直前のフレーズで単音が連なっていることで、この重音を奏でる左右の手が、同時に鍵盤に着地できるか、目で見て、耳で答え合わせをしながら誤差をなくしていきましょう♪
トレモロ演奏方法 例題2.
でも、普通にトレモロをする場合には、単音でトレモロをするので従来通り↓
ここでも同様の注意ポイント。
こちらの例題2.は微妙にずらす装飾音符・重音・単音のトレモロと要素がとてもたくさんあります。
音色(耳)で判断することは当然できますが、それ以前にしっかり目で見て、それぞれの音を演奏するための準備の高さ(腕の上がり方)に明確な違いをつけておきましょう。
- 装飾音符がある場合:左手(装飾音符)低く・右手(実音)高く、タイミングは左手が一瞬早く
- 重音の場合:左右の腕の上がり方下ろすスピードを均一、タイミングは同時
- 単音トレモロ:同じ高さ・同じ回転数でタイミングは左右交互
上達への道
上記のようなテクニックの使い分けやプラス要素として応用技術を足してあげるだけでも、新たなテクニックが構築されていきます♪
ここまでのテクニックを発揮するのに、重要な要素が
タイミング
です。
スピードではなく、タイミングです。(大事なことなので2回言ってみました)
速い遅いではなく、ピンポイントで最適な場所に演奏してあげられるかどうか
が求められるわけです。
テンポをキープすること(曲の指定されたスピードを守り続けるように努めること)にもこのことが求められますが、装飾音符や重音の場合は局所的に求められているので、より顕著で、より効果的に表現できる方法を取らなければならない。
一口に習得しているテクニックが増えるということはどういうことなのか、と言ってもあまり考えることがないと思います。
例えば、
「この曲が弾けるようになった!!」
なんていう進行具合でモチベーションを高めることはできますが、
「こういうテクニックを習得したから、この曲を理想の形で演奏できそうだ!!」
と考える方は少ないんじゃないかなと。
でも一つ覚えておいてください。
曲は、時間をかければいずれ慣れで弾けるようになります。
このことはセンスとか上手い下手は関係ありません。
それ以上に大切なのは、
自分がどんなテクニックができるようになったからその曲が弾けるようになった
と自分自身で理解した上で目標に進めるかどうかなんですよね。
それがあるとないとじゃ、理解の深まり方の次元が違います。
よって進み方にも違いが出てくる。
なのでこのマインドセットも今回の記述に添えておきたいと思います♪
まとめ/質問の答え
今回は、2本マレットの細かいテクニックを「タイミング」をテーマにお伝えしてきました。
特に例題2.は種類が豊富なお題なので、短いフレーズですが是非!!取り組んでみてください♪
手順の問題も解決していますか?
答えとしては、
右手から2つの装飾音符弾くと、実音のメロディに該当する右手の音をしっかり出すのに直前で右手に負担をかけずに済むから。
ということですね♪
わからないことがあれば、コメントにも是非残してくださいね♪
お疲れ様でした!!
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