さあ!今回は前回までの細かい音符で勉強したことをもとに2本マレットのテクニックの中では最も難しいトレモロ奏法の練習に入っていきたいと思います。
トレモロってなに?
トレモロ奏法というのは、マリンバやギターなど音を伸ばすことができない楽器のために考えられた奏法のことです。
ヴァイオリンなどの弦楽器やリード楽器は弾き続ける、または吹き続けることによって音を伸ばすことができるのですが、マリンバの場合にはこれができません。
そこで生まれたのがこのトレモロ奏法です。
音の長さに対して、細かく音を連続で出し続けることによって音を伸ばしているように聞こえる、また聞かせる奏法です。
トレモロの楽譜上の表記
トレモロの表記はこれまでに紹介してこなかったので、楽譜を載せていきたいと思います。
この音符の上についている「ゲジゲジ3本線」がトレモロの表記です。
付いているのを見たら連打する!!という風に最初は慣れていきましょう。
トレモロと細かいリズムとの違い
16分音符などの速い音符の延長線上で練習していくので、違いがわからない!!
という声もしばしば聞きます。
そもそも、曲の中に16分音符があった時にトレモロと区別ができないということが起こらないように、楽譜の中にある最も細かい音符よりも速いスピードで演奏することがトレモロの回転速度の目安になります。
練習の仕方
上の楽譜でゆっくり練習していきましょう。
トレモロの場合には、隣同士の音に移動していくこの練習が1番難易度が低いです。
最初は1拍に何回叩くか決めて練習していきましょう。
最初は1拍に4回、これは16分音符と同じスピードですね。
慣れてきたら6回、8回、16回と増やしていきましょう!
最終的に演奏しているトレモロ奏法を楽譜にするとこんな感じ↓
(疲れるのでこれぐらいで勘弁してください)
注意ポイント
演奏時の注意は以下の通りです。
毎度同じ注意ポイントになりますが、気を抜くと必ずフォームが崩れるので
基本に忠実に、無駄な動きがないように!!
今回は注意事項もいつにも増して多いですが、初心者の方以外にも
トレモロができずに困っている方!!
ご自分のフォームの見直しにはもしかしたら役立つかもしれませんよ!
時間をかけてゆっくり練習しましょう♪
- 練習する前に必ず手首をブラブラさせて準備運動する。
- ハの字のフォームを忘れない。(左手が前)
- 肩・肘に力が入らない。
- 左右の足に均等に体重を乗っける。おへそは必ず演奏している鍵盤の真ん中に。
- 必ず、手首・肘の高さが変わらないように演奏する。(手首から先が動くように)
- 人差し指・親指の握る力は強く!!
- 手首の高さは鍵盤ギリギリまで低くする。(マレットの柄が当たらないように微調整する)
- 右手と左手の準備の上がる位置は必ず同じ高さにする。(右手と左手の音量に差が出ないため)
- 右手からスタートする場合も左手からスタートする場合も必ず、交互に演奏する。
- 数を数えて練習するときは、右(左)手どちらかの手が演奏している回数だけを数える。(例:1拍に8回数える場合:1(2)2(2)3(2)4(2))
ステップアップ練習
すでにコツを習得している!!なんていう方は、
上記の楽譜の音の移り変わりで音が滑らかに推移できるように練習していきましょう。
その場合には、必ずどちらの手がどのタイミングで次の音に移動するのか、
しっかり目で見て、意志を持って演奏すること。
これがとても大事です。
意志を持たない適当な演奏に美しさは伴いません。
自分に厳しく、修行僧さながらに一緒に練習していきましょう♪
まとめ
いかがでしたか?
これが2本マレット最難関のトレモロの奏法の触りの紹介でした。
まだ触り?!って思われるかもしれませんが、ここから
強弱が入ってきたり、表現が入ってきたり、トレモロの最中に回転スピードを変化させたりと!!様々なテクニックがまだまだ眠っています。
トレモロが上手にできない!!という声の大半は、
- 小学校の吹奏楽の中で見よう見まねでやっていて癖がついてしまった、、。
- 楽譜を演奏することが目的だったので奏法にこだわらなかった。
など、自己流で自分のテクニックを論理的に考えないが原因の多くです。
しっかりご自分がやっていることを理解して、習慣化していきましょう!!
次回は2本マレットの今まで紹介してきたテクニックをふんだんに使った基礎トレーニングの第2弾!!ステップアップ編です。
乞うご期待!!
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