今回は、実践テクニックの紹介コーナーです♪
単純なメロディでも、曲の中で意図的かつ効果的にテクニックを使うことで、フレーズに彩りを添えることができます。
楽譜に書いてあることを忠実にこなすことも当然大切ですが、
もし、マリンバのために書かれた曲以外を演奏する場合、また自分の表現したい世界観を再現するために
【こんなテクニックを知っていたら伝えられることが増えるかもしれない】
ので、是非習得しておきましょう♪
難しいテクニックではないので、100%皆さんが実践していただけます!!
それでは早速、ケースバイケースでどんなテクニックが使えるのか、解説していきましょう。
オクターヴ奏法派生テクニック
オクターヴ奏法の難しさから、トレーニング方法を紹介している記事を以前に書いているのですが(重音で演奏するときも同様)、右手の音と左手の音は同時に鳴らさなければ、楽譜の書いてる内容と相違が出てしまうので、推奨しませんよ!
なんてことを紹介しました。
これを転じて、逆に意図して重音を同時に鳴らさなかったとき(わざとずらして演奏するとき)、どういう効果が得られるのか。
ということを考えていきましょう。
ちょっと感覚的には、装飾音符っぽい感覚になりますかね!
楽譜にするとこんな表記になるよ!!
という画像を下に載せていきますので、マリンバ上で再現してみましょう♪
音色にきらめきを与えるテクニック
これに関しては限定的なところがあり、高音域で表現できる内容です。
例えば、オクターヴで「ド」を演奏するときに軽やかに音を出すことでも当然、音のきらめきを表現することもできるのですが、
こんな小技があります↓
わざと【ズレ】を生じさせ、2つの音のタイミング・そしてわかりやすくアクセントを書いてみました。(アクセント:記号が書かれている音を強調する)
2つの音のうち、どちらを強調するかによって、こちらも当然ながら響きが変わってきます♪
すると同じような2つの音にも全く違う表現をすることができるわけです。
この場合には高音の音が遅れて、しかも強調されて鳴るので、効果音的に聞こえるという寸法です。
余談ですが、
同じ属性の音でも、音と音の間の時間を削る
ことによって異なるシチュエーションを聞き手に想像させることは、効果音の中でもかなりの頻度で使われています。
例えば、インターホンの音。
ピーンポーン!(ミードー)
また、同じくピンポーンの音ですが、
クイズ番組の早押しなどで使われる場合には、
ピンポン!(ミド!!)
同じく効果音ですが、早押しクイズなのにインターホンと同じ感じだと少し、緊張感に欠けるようなところがありますもんね〜。
こんな具合に音と音の間の空間を管理することによっても、表現できる世界があるんですね!!
装飾音符の派生テクニック
先ほどのテクニックも言ってしまえば、重音と装飾音符の間をとったようなものでしたが、
今回は装飾音符が楽譜上に書いていない場合に、少しオシャレに演奏したいケース、またメロディの冒頭に勢いをつけたいときに効果的なテクニックを紹介していきたいと思います!!
言い方は悪いですけど、ちょっとカッコつけて演奏したい場合にも効果的ですよっ!
これ、同業者が聞いたりすると、
むむっ!!
と思うようなテクニックなので、オススメです(笑)
例題
例えば、こんなフレーズでスタートするような曲があったとします↓
もちろん普通に演奏しても良いと言うか、そうすべきなのですが、
これに少し要素をプラスしていきます↓
2パターン紹介していきますね♪
・装飾音符のテッパン的使われ方が、実音の半音下の音をプラスする方法(上段)
・さらに全音下がって上行するパターン(下段)
これ、楽器が手元にある方は試しにやってみてください。
この装飾音符があるとないとでは、印象がかなり変わってきますよ!!
で、上段の装飾音符に赤丸をしているのですが、このようなアプローチをするときに、さらに以前紹介しているあるテクニックを導入すると、さらに効果的!!なものがあるので合わせて紹介したいと思います。
それが【デッド・ストローク】!!※記事はこちら
です。
この装飾音符が極力目立たないように装飾音符の音のみ、デッドストロークでミュート効果を付与してみましょう。
これにはいろいろ理由があるのですが、
最も大きな理由としては、
マリンバは響きが残ることから装飾音符の音の響きと実音の響き同士が障ってしまわないように(不協和音が瞬間的にならないように)、対策をするためです。
ニュアンスとしては、ヴィブラフォンのテクニックに近いところがあるのですが、それに関しては、またの機会に。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、裏技と分類しましたが、実は結構細やかなテクニックです。
ただし、基本的なテクニックが備わっていることを前提に習得できるテクニックです!!
もちろん冒頭でお伝えしているように難しいものではありませんが、どこでそのテクニックを導入するか、しっかり考えなければなりません。
皆さんが演奏をする中で、瞬間的にこのテクニックが役に立つこともあるかもしれませんので、知識として頭の隅に置くだけではなく、実際に音を出して僕のアドバイス以上に効果的なテクニックを生み出してみてください♪
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